私達が日常生活で使っているガスは
プロパンガスと都市ガスの2種類あります。
どちらも同じガスですが、この2種類のガスは
実は別物です!!
このページではプロパンガスの特徴・メリット・デメリットに
ついて説明します。
Contents
プロパンガス(LPガス)とは
プロパンガスとは
プロパン・ブタンを主成分としたガスです。
プロパンガスの多くは海外から輸入しています。
プロパンガスの正式名称は液化石油ガスと言い、
Liquefied・・・液化した
Pietroleum・・・石油
Gas・・・ガス
の頭文字をとってLPガスと言います。
ガス=気体をイメージすると思いますが、
「液化」と言う名称からもわかるとおり、プロパンガス(LPガス)は
実は液体の状態で取り扱われることが多いです。
※なぜ液体の状態で取り扱われるかについては、後述します。
プロパンガス(LPガス)は、本来は無色・無臭のガスですが、
ガス漏れ時にすぐに気が付くよう「付臭剤」で匂いをつけています。
そのため、ガスの匂いと言うと、あの不快な臭いがします。
メリット1:火力が高い
プロパンガス(LPガス)は都市ガスと比べて発熱量が高いです。
その差は、なんと約2倍です!!
発熱量が高い=火力が高い=美味しい料理が手早く作れます!
そのため、中華料理店、てんぷら専門店、とんかつ専門店、鉄板焼き店、お好み焼き店など
調理に高い火力が必要なお店ではプロパンガス(LPガス)を
利用しているところが大半です。
メリット2:人体に無害
ガス=人体に有害なイメージがあると思います。
このイメージの半分は正解で、プロパンガス(LPガス)そのものは炭化水素なので、
大量に吸い込むと意識を失ったり、窒息することがあります。
また、換気不足などで不完全燃焼を起こすと人体に有害な
一酸化炭素を発生させてしまいます。
このようにプロパンガス(LPガス)は、使い方を間違うと
確かに人体に悪影響を及ぼします。
しかし、半分は間違いで使用方法をキチンと守って使えば
人体に無害なエネルギーです。
なぜならプロパンガス(LPガス)の品質は、出荷段階において、
不純物質の濃度が規定値以下になるよう厳密に管理されているため、
燃焼時に発生する排気ガスは、硫化物やすす等の人体に有害な物質を
ほとんど含んでいません。
だから安心して毎日料理を作ったり、お風呂のお湯を沸かすために
プロパンガス(LPガス)を利用することができます。
メリット3:どこでも使える
プロパンガス(LPガス)は、マイナス42℃まで冷すか、
常温でも8気圧と比較的低い圧力をかけるだけで簡単に液体にすることができます。
そして、液体にすることで、体積が気体の時と比べて約250分の1まで
小さくなります。
これらの特徴からプロパンガス(LPガス)は、ボンベに充填さえすれば
どこにでも運搬することができます。
そのため都市ガスのインフラが行き渡っていない郊外や、地方都市はもちろん、
離島や山間部などでも使うことができます。
メリット4:災害に強い
プロパンガス(LPガス)は、他のエネルギーと比べて
復旧が早いため、災害に強いエネルギーと言えます。
事実、プロパンガス(LPガス)は、東日本大震災の時は
都市ガスよりも12日、電気よりも58日も早く復旧しており、
災害からの復旧がどのエネルギーよりも早かったです。
なぜプロパンガス(LPガス)は他のエネルギーと比べて
復旧が早いのかと言いますと、各家庭に置かれているガス機器を
個別に調査・点検するだけで復旧させることができるからです。
また、上記で説明したとおり、プロパンガス(LPガス)は、運搬が簡単にできるため、
一時的な避難場所や仮設住宅にも、必要に応じて供給設備を設置することができます。
そのため、設置しやすいという意味でも災害に強いと言えます。
メリット5:初期費用が安い!無償で設置してくれる場合も!!
プロパンガス(LPガス)の多くは
ガス配管の整備や給湯器の設置などを
無償でしてくれるところが多いです。
ただ残念ながら実質無料と言うわけではありません。
実はカラクリがあって、携帯電話の機種代のように
月々の使用料金から設置費用を分割で支払う契約をします。
これを無償貸与契約と言います。
設置費用を月々の料金から支払うので
最終的にはプロパンガス(LPガス)も
実質の負担金額に大差はないのでは?
と思うかもしれません。
確かに最終的には大差はないのかもしれません。
しかし、例えば都市ガスの場合は、導入に必要な
機器の設置費用や初期費用は導入時にすべて自己負担しなければいけません。
設置にかかる費用は条件によって千差万別で、
ガスを供給するガス導管が配管されていない場合などでは初期費用に
何十万円も掛かってしまうこともあります。
何十万円も一括で支払うとなると、家計にかなり負担が
かかりますよね。
その点、プロパンガス(LPガス)は
初期費用が安い(場合によっては0円)のため
導入しやすいです。
メリット6:環境にやさしいクリーンエネルギー
「メリット2:人体に無害」でも紹介したとおり、
プロパンガス(LPガス)の品質は、その出荷段階において、
硫黄分や残渣分等の不純物質の濃度が
規定値以下になるよう厳密に管理されています。
そのため、燃焼時に発生する排気ガスは硫化物やすす等の有害な物質をほとんど含んでいません。
また、温室効果ガスである二酸化炭素の発生量も少ないです。
プロパンガス(LPガス)の燃焼時の二酸化炭素排出原単位は、原油を1とした場合、
指数換算で0.86となり、他のエネルギーと比べても少なく、化石燃料の中でもトップクラスの
性能を持っています。
炭素排出係数 | 指数 | |
石炭(一般炭) | 24.42 | 1.28 |
A重油 | 19.32 | 1.02 |
原油 | 19.03 | 1.00 |
ガソリン | 18.77 | 0.99 |
灯油 | 18.71 | 0.98 |
LPガス | 16.38 | 0.86 |
都市ガス | 13.80 | 0.73 |
出典:総合エネルギー統計(2014年11月改定値)
燃焼時の二酸化炭素の発生量は少なくても総合的にはどうなの?と
思う方もいると思うので各エネルギーの生産・輸送段階における排出量まで含め
たトータルの二酸化炭素排出量は、こちらです。
石炭 | 石油 | LNG | 都市ガス | LPガス | |
生産 | 2.16 | 1.31 | 9.44 | 9.08 | 3.58 |
輸送 | 2.48 | 1.18 | 2.37 | 2.28 | 2.32 |
二次生産 | - | 2.84 | 0.14 | 0.49 | 0.69 |
設備 | 0.11 | 0.08 | 0.12 | 0.50 | 0.09 |
小計 | 4.75 | 5.41 | 12.07 | 12.35 | 6.68 |
燃焼時 | 90.23 | 68.57 | 49.50 | 50.60 | 59.03 |
合計 | 94.98 | 73.98 | 61.57 | 62.95 | 65.71 |
合計の排出量を見ても、プロパンガス(LPガス)の
二酸化炭素排出量は少ないためクリーンなエネルギーと言えます。
デメリット:月々の料金が高い
都市ガスに比べて、プロパンガス(LPガス)のほうが
月々の料金が1.1倍~2.23倍も高いです。
それには、下記4つの理由があります
人件費がかかる
都市ガスの保守作業はガス供給元を点検するだけなのに対し、
プロパンガス(LPガス)の保守作業は、各家庭に行き
ガスボンベの配送、交換、点検、検査をする必要があります。
これらの作業に多くの人件費がかかるため、
プロパンガス(LPガス)のガス代は高くなります。
設備費用が毎月の料金に含まれている
上記でも説明しましたが、プロパンガス(LPガス)の初期費用は、
毎月のガス料金に上乗せされています。
その分、ガス代が高くなります。
ガス会社が自由に価格設定できる
都市ガスの料金は国が審査して認める料金でしか販売できません(公共料金)。
それに対して、プロパンガス(LPガス)の料金は政府や自治体が
介入することはなく、それぞれの業者が自由に利用料金を
決めることができます。
そのため、最初は安くても原油価格の高騰や為替の影響などを理由に
価格を上げることも頻繁にあります。
高い料金でも消費者から不平不満が出ない
ここが一番の問題ですが、
多くの方がプロパンガス(LPガス)は公共料金だと勘違いしています。
そのため、不当な金額を請求されていても
「ガス代は、そういうものだ。」と変に納得して
何も考えず、何も言わず高いガス代を支払い続けます。
プロパンガス(LPガス)の料金を下げる方法
プロパンガス(LPガス)の月々の料金を下げる方法に
節約をすると言う方法もありますが、一番手っ取り早いのは、
ガス会社を変更することです。
「え?そんなことできるの?」と思う方もいると思いますが、
実は既にガスは自由化されており、利用者がガス会社を
自由に比較して選ぶことができます。
とは言っても、近くにどんなガス会社があるのかも
わからないので、自分1人でガス会社を比較して選ぶのって、
大変ですよね。
そんな時は、プロパンガス料金比較をまとめて見積できるサービスを
利用しましょう!
私のオススメするサイトはenepi(エネピ)
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上記4つのメリットもあります。
enepi(エネピ)を利用することで、余計な手間暇・費用をかけることなく、
最大年間8万円も安くなります。
また、enepi(エネピ)では、プロパンガス料金のシミュレーションもできるので
自分が今支払っているガス代が適正価格かどうか?を調べるのに
利用することもできます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
プロパンガス(LPガス)は、ご紹介したとおり、
様々なメリットがあるエネルギーです。
ただ、その料金は高く、知らず知らずのうちに
毎月適正価格よりも高い金額を支払っている可能性もあります。
この唯一のデメリットである料金の高さもガス自由化により、
工夫次第で抑えることができますが、まだまだ知らない人が
多いのが実情です。
プロパンガス(LPガス)を利用している方、利用しようと考えている方は
それらを理解して、上手にプロパンガス(LPガス)を利用しましょう!