ハウスメーカーは大きく分けて
・大手ハウスメーカー(大企業)
・工務店(中小企業)
・大工さん(個人事業主)
・低価格住宅(ローコスト住宅)メーカー(新興企業)
の4種類の会社(業者)に分けることができます。
それぞれ特徴・メリット・デメリットがあるため、
マイホームの購入を検討するときに
どの会社(業者)で建ててもらうのか?
を最初に悩むと思います。
そこで、このページでは、4種類ある会社(業者)のうち
大工さん(個人事業主)の特徴・メリット・デメリットについて
ご紹介します。
Contents
大工とは
個人事業主として働く大工さんは
一人親方・一人棟梁と呼ばれています。
※「一人」と付きますが実際は社員を雇っている場合があります。
最近は大手ハウスメーカー・工務店・低価格住宅などの台頭により、
それらの業者から下請けをすることが大工さんのメインの仕事になっていますが、今でも顧客から直接依頼(直請け・元請け)があれば、家を建ててくれます。
メリット1:建物価格が安い
通常、大手ハウスメーカーと契約した場合、
大手ハウスメーカー→工務店→大工さん
の順で仕事が元請けから下請けに流れていきます。
当然3者全てが利益を出す必要があるため、今度は逆に
大手ハウスメーカー←工務店←大工さん
の順で利益が上乗せされます。
しかし、大工さんと契約した場合、大工さんとだけ契約をすれば良いため、
大手ハウスメーカー・工務店の取り分(利益含む)を
マルッと削減することができます。
特に大手ハウスメーカーは、
・広告宣伝費
・販売促進費
・人件費
に多くの費用が掛かる分、取り分も多いため、
それだけ建物価格を下げることができます。
メリット2:無料でアップグレードしてくれる
大工さんと信頼関係が出来てくると
サービスで柱・床などの材質を良くしてくれたり、
断熱材を多く入れてくれたりと
無料でアップグレードしてくれる場合があります。
無料でアップグレードすると、大工さんが損をするのでは?
なんでわざわざ損をするようなことをするの?
と疑問に思うと思うかもしれません。
その答えは、大きな資材置き場を持っていないからです。
どれだけ良いものであっても、
いつ使うかわからないような材料を
取っておけるほどスペースに余裕はありません。
保管しておくにも、それなりにコストがかかるため、
宝の持ち腐れになるくらいならと
無料でアップグレードしてくれます。
メリット3:親身に相談にのってくれる
ハウスメーカーの営業などは、
「このシステムキッチンは、ちょっと使い勝手が・・・」
と内心では思っていても、扱える商品が決まっているため、
その中で、より良いものを勧めることしかできません。
しかし、一人親方・一人棟梁は、そのような
しがらみがありません。
良いものは良い、悪いものは悪いと
ハッキリ言ってくれます。
より良い家を作りたいのは、依頼主だけでなく、
大工さんも同じ気持ちなので、親身に相談にのってくれます。
メリット4:頻繁に家屋の点検に来てくれる
大工さんにとって、家は一つの作品です。
自分の作った作品がどういう状態なのか、
気になるので、頻繁に家屋をチェックしてくれます。
そして、屋根の瓦や壁などに不具合が生じている場合は、
「○○が悪くなってるよ!」
と教えてくれます。
修理代・補修代は、もちろんかかりますが、
比較的安価で直してくれます。
デメリット1:良い大工さんを探すのが大変
腕の良い大工さんを探すのは大変です。
良い工務店を探すのも大変ですが、
大工さんは、工務店よりも地域が限定されるため、
それ以上に探すのが大変です。
また、良い大工さんと一口に言っても
経験のある分野、得意とする分野が異なるため、
大きい建物は得意でも小さい建物は苦手だったりします。
そのため、自分が建てたい家にとって良い大工さんを
探すのは、本当に難しいです。
デメリット2:品質・性能にバラつきがある
一人親方、一人棟梁が造る住宅は、
個人の技量、経験、知識、モラル、人柄に
依存する事になります。
良い大工さんに当たれば、素晴らしい品質・性能の家を
建ててくれますが、悪い大工さんに当たってしまったら、
残念な住宅ができてしまいます。
そのため、大工さん選びには、かなり注意が必要です。
デメリット3:こだわりが強すぎて融通が利かない
一人親方、一人棟梁は、
良いものは良い、悪いものは悪いと
ハッキリ言ってくれます。
その点は、非常にありがたいんですが、
逆にこだわりが強すぎるため、
依頼主側に強い要望があっても、その要望が
大工さんの意にそぐわない場合は、受け入れてくれずぶつかります。
どっちが依頼主?と疑問に思うほど、
融通が利かない場合があります。
マイホームに強い希望がある場合は、
その希望を分かち合える大工さんを探しましょう。
デメリット4:完成品がイメージしにくい
大工さんは住宅展示場を持っていませんし、
建築着工数も少ないため、完成見学会なども、
ほとんど開催されていません。
そのため、実際にどんな住宅が建つのか、
設計図で判断するしかありません。
また、建設途中に、「こうした方が良いのでは?」と
提案してくれることもあり、それらを、その都度採用していると、
設計図も変わってくるため、より完成品をイメージするのが難しくなります。
デメリット5:完成までに時間が掛かる
一人親方・一人棟梁は、ほぼ1人で会社を運営しています。
・プランの提案
・見積りの作成
・資材の発注
・施工
など家を建てるのに必要な作業を全て
一人で取り仕切るため完成までに時間が掛かります。
もちろん
土地が用意できているか?
間取り・デザインに満足できるか?
など、依頼人の都合によって、
さらに時間が掛かります。
デメリット6:長期保証は期待できない
大工さんに建ててもらった場合、
完成した家を時々見に来てくれるので、
アフターサービスは、しっかりしています。
しかし、その大工さんが亡くなってしまった場合、
アフターサービスがなくなってしまいます。
二代目、三代目と続いた場合でも、
それまでの大工さんと築いてきた関係性は
なくなってしまうため、それまでと同じような
アフターサービスを受けることは難しいです。
まとめ
・マイホームの間取り等に強いこだわりがある
・大工さんと家に対する考え方が合う
などの場合は、大工さんで建てると良い家を建てられる可能性が
上がります。
特に自分が建てたい家=大工さんの建てたい家
の場合、大工さんが親身になって相談にのってくれるので、
自分にとって最高の家を建ててくれる可能性があります。
ただし、腕の良い大工さんを見つけるのは大変ですし、
その中から、自分と意見の合う大工さんとなると、
さらに見つかりません。
それでも、どれだけ時間が掛かっても良いから、
自分の納得がいく家を造りたい!
と言う人には、大工さんはオススメです。