マイホーム購入費用として一生懸命貯めた貯金を
どう使う予定ですか?
住宅ローンを借りたら金利が掛かってくるので、
「自己資金を頭金として使おう!!」
と思っている人が大半ではないでしょうか?
確かに一昔前までは、自己資金は頭金として使い、
住宅ローンの借り入れ金額を減らす方法が最もお得な方法でした。
しかし、借り方や各種制度を工夫して利用すると、頭金として
使うよりも繰り上げ返済に使った方が得をする場合があります。
Contents
変動金利の場合、頭金で支払うより繰上げ返済した方がお得
銀行によって多少違いますが、
現在の金利を見てみると
変動金利は年0.4%~0.7%
と、ゼロ金利政策やマイナス金利政策の影響で
ほぼ底値となっています。
現在のような低金利の場合、金利が上がるリスクはありますが、
金利が下がるリスクは、ほぼありません。
今後の変動リスクに備えて自己資金は、
頭金として使うよりも繰り上げ返済として
使うほうがお得です。
マイホームの金額:3,000万円
自己資金:1,000万円
返済期間:35年
金利:10年間0.5%/年、10年後の金利4%
借り入れ金額:2,000万円
住宅ローン返済額:29,804,662円(自己資金+住宅ローン返済額=総支払額)
1,000万円+29,804,662円=39,804,662円・・・(1)【繰り上げ返済した場合】
借り入れ金額:3,000万円
10年後の繰り上げ返済金額:1,000万円
住宅ローン返済額:38,279,275円・・・(2)
((1)-(2)=差額)
39,804,662円-38,279,275円=1,525,387円
借り入れ額を減らした方がお得だと
勘違いしがちですが、上記のように、
現在のような低金利だと
自己資金を頭金にするよりも金利が上がるときに
繰上げ返済した方が得をします。
固定金利の場合、自己資金額によっては、繰上げ返済した方がお得
全期間固定金利の住宅ローンは
・フラット35
・フラット20
・フラット50
の3種類あります。
どれを利用する場合でも、
融資率が「9割以下」か「9割超」かによって
金利が約0.4%も変わります。
そのため、自己資金をどれだけ用意できるかによって
頭金として使うべきか、繰り上げ返済するべきか
変わってきます。
融資率とはマイホーム費用総額に対する住宅ローン借り入れ額の割合を指します。
例えば
マイホーム費用:3,000万円
自己資金:300万円
住宅ローン借入額:2,700万円
の場合、2,700万円÷3,000万円=0.9(9割)となり、
融資率9割以下の金利で借り入れることができます。
自己資金が300万円未満の場合は、融資率が9割を超えるため、
9割以下の金利よりも0.4%金利の高い9割超の金利で
住宅ローンを組むことになります。
融資率9割以下で借りられる場合
融資率9割以下で借りられる場合は、
頭金として使った方が断然お得です。
マイホーム費用:3,000万円
自己資金:300万円
融資率9割以下の金利:年1.370%
融資率9割超の金利:年1.810%
借り入れ期間:35年
借り入れ金額:2,700万円
住宅ローン返済額:34,003,473円(自己資金+住宅ローン返済額=総支払額)
300万円+34,003,473円=37,003,473円・・・(1)【繰り上げ返済した場合(融資率9割超の金利:年1.810%)】
借り入れ金額:3,000万円
10年後の繰り上げ返済金額:300万円
住宅ローン返済額:38,973,846円・・・(2)
((2)-(1)=差額)
38,973,846円-37,003,473円=1,970,373円
上記のとおり、自己資金が借り入れ額の1割以上ある場合は、
金利が0.4%も安くなるため、自己資金を頭金として使った方が
お得です。
融資率9割以下で借りられない場合
自己資金が足りない場合、
借り方のテクニックとして、
9割超で全額借りるよりも
プロパーローンと組み合わせて
借りた方がお得になります。
マイホーム費用:3,000万円
融資率9割以下の金利:年1.370%
融資率9割超の金利:年1.810%
プロパーローンの金利:4%
借り入れ期間:35年
支払い利息総額:10,520,841円
住宅ローン返済額:40,520,841円・・・(1)
・プロパーローンで300万円借り入れ(1割)
支払い利息総額:2,578,640円
住宅ローン返済額:5,578,640円・・・(2)・フラット35で2,700万円借り入れ(9割)
支払い利息総額:7,003,473円
住宅ローン返済額:34,003,473円・・・(3)
((2)+(3)=合計金額)
5,578,640円+34,003,473円=39,582,113円・・・(4)
((1)-(4)=差額)
40,520,841円-39,582,113円=938,728円
同じ金額を同じ期間借りても、上記のように
借り方を工夫することで、938,728円も
安く借り入れることができます。
自己資金が融資率1割に満たない場合は、上記のように
プロパーローンと組み合わせることでお得に 住宅ローンを
組むことができるんですが、繰上げ返済を組み合わせることで
さらにお得に借り入れることができます。
マイホーム費用:3,000万円
自己資金:100万円
融資率9割以下の金利:年1.370%
プロパーローンの金利:4%
借り入れ期間:35年
支払い利息総額:2,492,783円
住宅ローン返済額:5,392,783円・・・(1)・フラット35で2,610万円借り入れ(9割)
支払い利息総額:6,770,053円
住宅ローン返済額:32,870,053円・・・(2)
(自己資金+(1)+(2)=合計金額)
1,000,000円+5,392,783円+32,870,053円=39,262,836円・・・(3)
【繰上げ返済した場合】
・プロパーローンで300万円借り入れ(1割)すぐに100万円繰上げ返済
支払い利息総額:719,085円円
住宅ローン返済額:3,719,085円・・・(4)
・フラット35で2,700万円借り入れ(9割)
支払い利息総額:7,003,473円
住宅ローン返済額:34,003,473円・・・(5)
((4)+(5)=合計金額)
3,719,085円+34,003,473円=37,722,558円・・・(6)
((3)-(6)=差額)
39,262,836円-37,722,558円=1,540,278円
本当にちょっとした工夫ですが、
1,540,278円も支払い金額に差がでます。
そもそもすぐに繰上げ返済の手続きをするのであれば
最初から頭金として入れておけば良いのでは?と思うかもしれませんが、
そういう借り方はできません。
借り入れ額の1割をプロパーローン、
9割をフラット35に自動的に振り分けられてしまうので、
一旦全部借りてからプロパーローンに対して繰上げ返済を
するしかありません。
この方法をとる場合の注意点として
住宅ローンが実行されたら、
すぐに自己資金を繰上げ返済する手続きを
しなければいけません。
そのまま放置していると、金利が
どんどん増えていくので注意しましょう。
住宅ローン減税制度を利用すると、さらにお得
平成33年12月までに住宅ローンを借入れて住宅を取得した
場合、確定申告をすることで、毎年末の住宅ローン残高又は住宅の取得対価のうち
いずれか少ない方の金額の1%が10年間に渡り所得税の額から控除されます。
住宅ローン減税制度があるため、
たとえマイホームを現金一括購入できるほどの
自己資金があっても、住宅ローンを組んだ方がお得です。
ちなみに、現金一括購入できる場合は、
10年間固定金利で借り入れ、10年後残金すべて繰上げ返済する
方法が最も得する住宅ローンの借り方です。
家族構成:夫、妻、子ども2人
収入:600万円(夫)
マイホームの金額:3,000万円
年利:0.7%(10年固定)
返済期間:35年
総支払額:3,000万円【
支払い利息総額:1,831,182円
住宅ローン返済額:31,831,182円
住宅ローン控除額:2,452,700円(住宅ローン返済額-住宅ローン控除の戻り額=総支払額)
31,831,182円-2,452,700円=29,378,482円
となり、住宅ローンを借りたほうが621,518円も得をする計算になります。
上記のように仮に現金一括払いができるような場合でも
住宅ローン減税制度がある間は、頭金としてではなく、
繰上げ返済した方がお得になります。
まとめ
自己資金=頭金
と言うイメージがあると思いますが、
現在は繰上げ返済をした方がお得になる場合が多いです。
住宅ローンを組む時は、繰上げ返済した場合は
どうなるのか?もキチンと計算してみましょう。
そして、もう一つ大事なことは
どこの金融機関で借りるか?です。
同じ住宅ローンでも、金融機関で金利が
全然違います。
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毎月の支払い金額と総支払額のシミュレーションを無料ですることができます。
また、住宅ローンの金利は値切ることができるって
ご存知ですか?
実は住宅ローンの金利は交渉することで
値切ることができるんです‼︎!
一般的な価格交渉と同じで、各銀行の金利を調べて
価格競争させることで、住宅ローンの金利が一般に表示されている
金利よりも安くなる可能性があります。
ただし、住宅ローンの事前審査に通っていなければ、
価格競争のテーブルにのせることができません。
各銀行で、事前審査の手続きをするのは、手間も時間も
かかります。
住宅ローン一括審査申込
一度の入力で6銀行に対して審査の申し込みをすることが可能です。
余計な手間をかけずに各金融機関の比較・申請を
することができるので、ぜひ利用してみてください。
マイホームを建てるときに、大体の人は住宅ローンを組みます。住宅ローンという商品は有名ですし、周りの人たちも住宅ローンを借りているため、マイホームを持つときは住宅ローンを借りるんだろうと漠然としたイメージはあると思います。しかし、実際にマイホームを購入する段階になると、借りる金額が高額なため、具体的な手続きの流れがわからないと、どうしても不安になると思います。そこで、このページでは、住宅ローンの申請から返済までの流れなどについて、ご紹介します。手順1:情報収集住宅ローンの借り方は、借りる人の年収... 住宅ローンの借り方・返し方の流れ - 住まい暮らし応援サイト |