消費税が5%から8%、10%に増税したことによって
増えた住宅取得にかかる負担を軽減するため、
一定の年収要件等を満たす住宅取得者に対して
最大50万円を支給する「すまい給付金」が実施されています。
住宅ローン控除と比べると、それほどメジャーな
優遇制度ではないため、ハウスメーカーや工務店は、
あまり紹介してくれませんが、ひょっとすると、あなたも
すまい給付金に該当するかもしれません。
このページでは、すまい給付金の
条件・申請方法・計算方法について
詳しくご紹介します。
Contents
すまい給付金を受けるための条件
すまい給付金を受けるためには、
下記の条件を全て満たす必要があります。
どれか1つでも満たさない場合は、支給されません。
新築住宅
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住宅ローンで取得
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・対象者自身が居住していること ・床面積が50㎡以上であること (戸建住宅の場合は壁芯寸法) (共同住宅は内法寸法) ・施工中等に第三者機関による品質確認の検査を受けていること |
自己資金で取得
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・住宅ローンで取得した場合の条件を全て満たしていること ・対象者が引き渡しを受ける年の12月31日時点で50歳以上であること ・(独)住宅金融支援機構のフラット35Sと同等の基準を満たすこと |
売主が宅地建物取引業者の場合は、中古住宅も給付金の
対象となります。
売主が個人の場合は、消費税が課税されないため
対象外となります。
中古住宅を購入した時の条件は下記の通りです。
中古住宅
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住宅ローンで取得
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・売主が宅地建物取引業者であること ・対象者自身が居住していること ・床面積が50㎡以上であること (戸建住宅の場合は壁芯寸法) (共同住宅は内法寸法) ・売買時に第三者機関による品質確認の検査を受けていること |
自己資金で取得
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・住宅ローンで取得した場合の条件を全て満たしていること ・対象者が引き渡しを受ける年の12月31日時点で50歳以上であること |
すまい暮らし給付金の場合、
長期優良住宅、低炭素住宅と言った認定住宅である必要はありません。
また、住宅ローン控除等のように
認定住宅だからと言って
特別の優遇もありません。
すまい給付金の申請方法
申請期限
すまい給付金は住宅の引き渡しから1年以内に
申請することができます。
住宅が完成して、引き渡しまで済まないと
申請できないので、気をつけましょう。
なお、現在は申請期間が
住宅の引き渡しから1年3ヶ月に延長されています。
申請できる人
すまい給付金の申請者は
・住宅取得者
・住宅事業者(代理申請)
のみです。
同様に給付金受領者も
・住宅取得者
・住宅事業者(代理受領)
のみです。
申請場所
申請場所は
・すまい給付金事務局への郵送(郵送申請)
・すまい給付金申請窓口への持参(窓口申請)
の2通りあります。
ただし、住宅事業者(代理申請)が申請する場合は、
住宅取得者が申請する場合とは別に必要な手続きがあるため、
窓口でしか申請することができません。
申請書類
すまい給付金の給付申請書は、
・取得住宅の種類 「新築住宅」又は「中古住宅」
・給付金受領方法 「申請者本人」又は「代理人(事業者)」
・住宅ローン利用の有無「住宅ローン利用」又は「現金払い」
により、それぞれ異なり、全部で8通りの申請方法があります。
それぞれの申請書類については、
すまい給付金のホームページをご覧ください。
申請から支給までの期間
申請書提出後、書類に不備がなければ
大体1.5ヶ月から2ヶ月後に
すまい給付金が支給されます。
すまい給付金の計算方法
すまい給付金の支給金額の計算方法は、
下記の式で算出します。
給付基礎額×登記上の所有権の持分割合=実際の給付額
給付基礎額は
・消費税率
・都道府県民税の所得割額
によって決まります。
消費税率8%の場合(政令指定都市はカッコ内の所得割額)
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給付基礎額
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収入額の目安
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都道府県民税の所得割額
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30万円
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425万円以下
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6.89万円以下
(3.445万円以下) |
20万円
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425万円超475万円以下
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6.89万円超8.39万円以下
(3.445万円超4.195万円以下) |
10万円
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475万円超510万円以下
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8.39万円超9.38万円以下
(4.195万円超 4.690万円以下) |
消費税率10%の場合(政令指定都市はカッコ内の所得割額)
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給付基礎額
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収入額の目安
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都道府県民税の所得割額
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50万円
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450万円以下
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450万円以下
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40万円
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450万円超525万円以下
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7.60万円超9.79万円以下
(3.80万円超4.895万円以下) |
30万円
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525万円超600万円以下
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9.79万円超11.90万円以下
(4.895万円超5.950万円以下) |
20万円
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600万円超675万円以下
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11.90万円超14.06万円以下
(5.950万円超7.030万円以下) |
10万円
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675万円超775万円以下
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14.06万円超17.26万円以下
(7.030万円超8.630万円以下) |
※1:収入額の目安は、夫婦(妻収入なし)及び中学生以下の子供が2人
いる場合の夫の収入の目安です。
※2:神奈川県は他の都道府県と住民税の税率が異なるため、収入額の目安は
同じですが、所得割額が上記と異なります。
登記上の所有権の持分割合は
単独で購入した場合は100%です。
共有の場合、例えば夫婦で共有した場合は、
その持分割合を給付基礎額に掛けます。
夫婦で共有する場合の計算例
夫婦で共有する場合の試算例をご紹介します。
条件を下記の通りとします。
・消費税8%
・夫の収入450万円
・夫の持ち分60%
・妻の収入400万円
・妻の持ち分40%
夫の収入は425万円超475万円以下のため、
給付基礎額は20万円となります。
給付基礎額×登記上の所有権の持分割合=実際の給付額
の式に当てはめると
20万円×60%=12万円
次に妻の収入は425万円以下のため、
給付基礎額は30万円となります。
式に当てはめると
30万円×40%=12万円
この条件の場合、
夫に支給されるすまい給付金は12万円
妻に支給されるすまい給付金は12万円
となり、世帯全体の給付金額は合計24万円となります。
住宅ローン控除など他の優遇制度と併用可能
住宅の税優遇制度には、
選択的適用(併用不可)のものが多いです。
しかし、すまい給付金は、例えば
・住宅ローン控除
・認定住宅の特別控除
・リフォームのローン控除
・リフォームの特別控除
など、他の優遇制度と併用が可能です。
すまい給付金の条件に該当する場合は、
引き渡し後、忘れずに申請しましょう。
上記の他、マイホームを購入した時に活用できる
税・補助金・優遇制度について知りたい場合は、
下記のページをご覧ください。
住宅を購入した場合、税金が減額されたり、補助金が支給されるなど、様々な優遇を受けることができます。そこで、このページでは、マイホームを購入した時に受けられる優遇制度についてまとめています。条件等、詳細については、各ページをご覧ください。住宅ローン控除平成33年12月31日までに住宅ローンを使って住宅の新築、取得、増改築等をして、住み始めた場合、住み始めてから10年間、最大500万円も返ってきます。一般住宅の場合年間最大40万円、10年間で最大400万円戻ってきます。認定住宅(長期優良住宅・低炭素住宅)の場合年... 税・補助金・優遇制度 - 住まい暮らし応援サイト |