「6人家族の電気代は平均でいくらなのか」「毎月2万円前後になるが、これは高いのか」3世代同居や子どもが多い世帯では、洗濯・調理・入浴・空調の使用が増え、電気代が家計の大きな負担になります。
本記事では、総務省統計局「家計調査」のデータをもとに、6人家族の電気代の平均を、世帯人数別・季節別に整理します。あわせて、平均より高くなる原因と、見直しのポイントも解説します。
6人家族の電気代の平均は月17,322円
総務省統計局「家計調査(家計収支編)」の2025年(令和7年)平均によると、6人以上世帯の電気代は1か月あたり17,322円です。年間では約207,900円になります。なお、家計調査では6人以上の世帯が1つの区分にまとめて集計されているため、7人以上の家庭も含まれた平均値である点に注意してください。
使用量は、5人世帯の目安(月400〜600kWh)をやや上回る水準と推計されます。電力量単価を全国家庭電気製品公正取引協議会が示す目安の31円/kWhとして計算すると、月550kWhで電力量料金は約17,000円です。これに基本料金や再エネ賦課金などが加わるため、実際の請求額は使用量と契約内容によって変わります。
世帯人数別の比較|人数が増えても比例しない
世帯人数別の電気代を比べると、人数が増えても電気代は比例して増えないことがわかります。
| 世帯人数 | 1か月あたりの電気代(2025年平均) | 年間の目安 |
|---|---|---|
| 1人(単身) | 7,337円 | 約88,000円 |
| 2人 | 12,144円 | 約145,700円 |
| 3人 | 13,915円 | 約167,000円 |
| 4人 | 13,928円 | 約167,100円 |
| 5人 | 15,665円 | 約188,000円 |
| 6人以上 | 17,322円 | 約207,900円 |
5人から6人以上になると約1,650円増えますが、1人から2人に増えたときの約4,800円と比べると、増え方は緩やかです。冷蔵庫やリビングの照明、テレビなどを共用できるため、人数が増えるごとに電気代が上がる幅は小さくなります。
世帯ごとの比較は下記の記事で解説しています。
季節別の電気代の傾向
電気代は季節で大きく変わります。6人以上世帯の2025年の季節別の平均(月次の電気代を平均して算出)は、冬(1〜3月)が21,041円と最も高く、次いで夏(7〜9月)の16,915円でした。冬と夏の差は月4,000円を超えます。
ここで注意したいのが、2025年は1〜3月と7〜9月に政府の電気・ガス料金補助金が適用されていた点です。該当月の電気代には補助による値引きが反映されているため、補助がなければ、実際の請求額はさらに高くなっていたと考えられます。また、家計調査は請求月ベースの金額で、使用月とは1〜2か月ずれる場合があります。自分の請求額を平均と比べるときは、次の点に注意しましょう。
- 冬は月2万円を超えるのが珍しくない:暖房需要が最も大きい季節
- 補助金の有無で請求額が変わる:補助が終了した月は、平均より高く出る場合がある
- 請求月と使用月のずれを考慮する:使った月ではなく請求された月の金額で比較する
6人家族の電気代が平均より高くなる主な原因
洗濯・調理・入浴の回数が多い
家族が増えると、洗濯機や乾燥機、電子レンジ、炊飯器、ドライヤーなどの使用回数が大きく増えます。乾燥機の使用は、消費電力が大きく、電気代を押し上げる要因になりやすい家電です。
電子レンジの電気代は下記の記事で解説しています。
複数の部屋でエアコンを使う
6人家族では、子ども部屋、寝室、リビング、親世帯の居室など、同時にエアコンを使う部屋が多くなります。各部屋で長時間使うと、使用量が大きく増えます。
1時間あたりの電気代、設定温度の影響、つけっぱなしとこまめに消すの違い等は下記の記事で詳しく解説しています。
3世代同居・二世帯住宅で在宅時間が長い
祖父母が在宅している世帯は、日中もエアコンや照明、テレビの使用時間が長くなります。二世帯住宅で電気の契約が1本の場合は、世帯全体の使用量が合算されます。
オール電化住宅の給湯・調理
オール電化住宅では、給湯や調理も電気でまかなうため、電気代が高く見えやすくなります。6人家族は給湯やIHクッキングヒーターの使用回数が特に多く、貯湯タンクのお湯を使い切って単価の高い時間帯に沸き増しをすると、電気代が増える場合があります。電気代だけでなく、光熱費全体で比べることが大切です。
一戸建ての広さ・断熱性
一戸建ては、部屋数や床面積が大きく、電化製品の台数も増えやすいため、同じ世帯人数でも電気代がやや高くなる傾向があります。また、住宅の断熱性・気密性が低いと、エアコンの効率が落ち、同じ設定温度でも消費電力が増えます。
契約アンペア・料金プランが合っていない
6人家族は同時に使う家電が非常に多く、契約アンペアが小さすぎるとブレーカーが落ち、大きすぎると基本料金が割高になります。また、使用量が多い世帯は、料金プランの単価設計が請求額に大きく影響します。
古い家電・待機電力
10年以上前の冷蔵庫やエアコンは、最新モデルより消費電力が大きい傾向があります。資源エネルギー庁の報告では、家庭の消費電力の約6%が待機電力とされます。
冷蔵庫、テレビの電気代は下記の記事を御覧ください。
制度面で上がっている部分も理解しておく
電気代が下がりにくい背景には、個人の努力では変えられない要因もあります。再エネ賦課金は、2025年度の3.98円/kWhから、2026年度は4.18円/kWhへ引き上げられ、過去最高の水準です。月550kWh使う6人家族では、約2,300円の負担になる計算です。燃料費調整額も国際市況や為替の影響を受けます。
仕組みの詳細や電気代の補助金については下記の記事をご覧ください。
電気代が平均より高いときの確認ポイント
- 使用量(kWh)と単価を確認する:使用量が多いのか、単価が高いのかを切り分けます。
- 同じ季節の請求額と比べる:前年同月と比較すると、変化の理由をつかみやすくなります。
- 住まいの条件を考慮する:戸建てか集合住宅か、オール電化かどうか、二世帯住宅かどうかで目安が変わります。
- 契約内容を見直す:アンペア数や料金プランを確認します。使用量が多い世帯ほど、単価の差が請求額に響きます。
- 使い方を見直す:エアコンのフィルター清掃、設定温度、待機電力対策、家族が同じ部屋で過ごす時間を増やすなど、費用をかけずに始められる工夫があります。
具体的な節約方法と効果額の目安は下記の記事で解説しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 6人家族で電気代が月3万円になるのは高いですか?
A. 平均の17,322円と比べて約1.7倍の水準で、高いといえます。冬の暖房シーズンや、オール電化・二世帯住宅では超えることもありますが、年間を通して高額が続く場合は、使用量や契約内容の確認をおすすめします。
Q. 5人家族と6人家族で電気代はどれくらい違いますか?
A. 2025年の家計調査では、5人世帯が15,665円、6人以上世帯が17,322円で、差は約1,650円です。人数が増えても電気代は比例して増えません。
Q. 家計調査の「6人以上」に7人家族も含まれるのですか?
A. はい。家計調査では6人以上の世帯が1つの区分にまとめられているため、7人以上の世帯も含まれた平均値です。
Q. 二世帯住宅の電気代は世帯ごとに分けたほうが安くなりますか?
A. 契約を分けると、それぞれの世帯に基本料金がかかります。一方で、使用量が分散して単価の高い段階(従量電灯の3段階目など)に入りにくくなる場合もあります。使用量と料金プランによって結果が変わるため、シミュレーションで比較するのがおすすめです。
Q. 電気代の平均は今後も上がりますか?
A. 再エネ賦課金は毎年度見直され、燃料費調整額も国際市況に左右されます。今後も変動する可能性があるため、年に一度は検針票とプランを確認する習慣をつけると安心です。
まとめ
6人家族の電気代の平均は、総務省「家計調査」2025年平均で月17,322円です。5人世帯とは約1,650円の差にとどまり、人数に比例しては増えません。冬は月2万円を超える水準まで上がり、補助金の有無や請求月と使用月のずれにも注意が必要です。
平均を上回る場合は、洗濯・調理・入浴の回数、複数の部屋でのエアコン使用、3世代同居や二世帯住宅による在宅時間、オール電化の有無、住宅の断熱性、契約アンペアやプラン、古い家電といった原因を順に確認しましょう。
制度面で避けられない部分と、使い方や契約の見直しで改善できる部分を切り分けて対策することが、無理なく電気代を抑える近道です。
