「洗濯物を取り込んだら、シワだらけでアイロンが必要になった」「干すときにシワを伸ばしたつもりなのに、乾いたらくっきりシワが残っている」「アイロンがけが面倒で、できればシワ取りの手間を減らしたい」洗濯物のシワは、毎日の洗濯で多くの人が悩むポイントです。
実は、洗濯物のシワは、洗濯から脱水、干すまでの工程のなかで、ちょっとした工夫をするだけで大きく減らせます。もっとも効果的なのは、干す前の「シワ伸ばし」です。乾いてからアイロンで伸ばすより、濡れているうちに伸ばしておくほうが、はるかに手間がかかりません。
この記事では、洗濯物にシワができる原因、干す前のシワ伸ばしの手順、衣類別のコツ、洗濯・脱水の工夫、すでについたシワの取り方、注意点まで、わかりやすく解説します。
洗濯物にシワができる原因

洗濯機の中でねじれ・絡まりが起こる
洗濯機の中では、洗濯物が水とともに回転し、衣類同士が絡まったり、ねじれたりします。この状態で、強い力がかかることで、シワがつきます。
脱水の強い力がシワの大きな原因
洗濯物のシワは、とくに脱水で強い力がかかることでできやすくなります。脱水時間が長いと、乾きは早くなりますが、シワや型崩れの原因になるため注意が必要です。
洗濯後の放置でシワが定着する
洗濯が終わったあと、洗濯物を洗濯機の中に放置すると、時間が経つほどシワが定着します。洗濯後はできるだけ早く取り出して干しましょう。放置時間の目安は、下記の記事も参考にしてください。


干し方・干す前の準備不足
洗濯機から取り出した状態のまま、シワを伸ばさずにハンガーにかけると、洗濯中についたシワがそのまま乾いて、定着してしまいます。
干す前のシワ伸ばし【基本の3ステップ】

干す前のひと手間で、仕上がりは大きく変わります。基本のステップを押さえましょう。
ステップ1:大きなシワを、振って伸ばす
衣類の肩や袖の部分を持ち、上下に大きく数回振ります。洗濯中にできたねじれや大きなシワを、まず取り除きます。
ステップ2:小さなシワを、パンパンと叩いて伸ばす
衣類を軽く畳み、手のひらで挟むようにして、パンパンと叩きます。これで、小さなシワが伸びて、繊維が整います。濡れた状態で叩くと、水の重みでシワが伸び、パリッと乾かしやすくなります。
ステップ3:目立つ部分は、引っ張って伸ばす
ワイシャツの襟、前立て部分、袖口、縫い目など、シワが目立ちやすい部分は、引っ張って伸ばします。襟・肩・ポケット・ボタン周りなど、縫い目のある部分は、とくにシワが目立ちやすいため、ハンガーにかけたあとも、手で引っ張ったり、手で挟んで叩いたりして整えましょう。
折り目やフリルのある衣類は
センタープレスがあるパンツ類は、折り目に沿って引っ張りながら伸ばしましょう。フリルは、手で伸ばして、形を整えます。
衣類別・シワ伸ばしと干し方のコツ

ワイシャツ・ブラウス
シワが目立ちやすいワイシャツは、次のポイントを意識しましょう。
- 洗濯前に、ボタンを一番上・真ん中・一番下の3か所だけ留めておく(引っ張りやすくなる)
- 洗濯が終わったら、すぐに取り出す
- 肩のあたりを両手で持って、振りさばく
- ボタンを留めて、襟や前立てを手で伸ばす
- 肩幅に合った、少し厚みのあるハンガーにかけ、風通しのよい日陰に吊るす
針金ハンガーは、肩の形が崩れやすいため、プラスチック製の少し厚みのあるハンガーがおすすめです。
Tシャツ・カットソー・ニット
Tシャツ、カットソー、ポロシャツ、ニットなど、伸びて型崩れしやすい衣類は、強く振りさばかず、軽くシワを伸ばして形を整える程度にとどめましょう。強く引っ張りすぎると、生地が伸びてしまいます。ニットは平干しが基本です。詳しくは、下記の記事も参考にしてください。

ズボン・スカート
ズボンやスカートは、ウエストやポケットなど、生地が重なる部分にシワが残りやすくなります。裏返して筒状に干すと、シワが伸びやすく、乾きも早くなります。デニムなど厚手のものは、裾側を上にして逆さに干すと、シワが伸びやすくなるとされています。スラックスは、センタープレスに沿って二つ折りにし、スラックス用ハンガーにかけましょう。
タオル
タオルは、干す前に両手で持って、数回強く振るだけで、パイルが立ってふんわり仕上がります。シワは気にならない場合が多いですが、軽く叩いて伸ばしておくと、見た目もきれいです。
麻(リネン)など、シワになりやすい素材
麻素材は、とくにシワになりやすい素材です。脱水の段階でシワになることが多いため、麻の場合は、しっかり脱水をしない方法もあります。完全に脱水せず、水がしたたる状態で干すと、水の重みでシワを伸ばしながら乾かせます。ただし、床やベランダが濡れるため、置き場所には注意してください。
混紡素材・ノンアイロンシャツ
ポリエステルと綿の混紡素材は、防シワ性が高く、アイロンが不要なものもあります。ただし、毛玉ができやすく、静電気が起きやすい点には注意が必要です。洗濯表示を確認して、お手入れ方法を守りましょう。
洗濯・脱水の工夫でシワを防ぐ

脱水時間は短めにする
シワを減らす最大のコツは、脱水時間を短めにすることです。目安は、衣類によって異なりますが、次のように紹介されています。
| 衣類 | 脱水時間の目安 |
|---|---|
| 一般的な衣類 | 1〜2分程度。途中で運転を停止して取り出す |
| シワになりやすいシャツ類 | 30秒〜1分以内 |
| 麻素材 | 完全には脱水しない |
脱水後に、水分が残っていることで、ハンガーにかけたときに水の重みで下に引っ張られ、自然とシワが伸びやすくなります。
一部の衣類だけ、脱水を短くする方法
シワをつけたくない衣類が1〜2枚だけの場合は、あらかじめ洗濯ネットに入れて洗い、脱水を短時間に設定して、他の衣類と一緒に脱水します。その後、洗濯ネットごと先に取り出し、残りの衣類だけで再度脱水する方法があります。
洗濯ネットを使う
シャツやズボンなど絡みやすい衣類は、洗濯ネットに入れて洗うと、絡まりによるシワを減らせます。衣類を簡単に畳んで、1枚ずつ洗濯ネットに入れるのがポイントです。
洗濯物を詰め込みすぎない
洗濯物が多すぎると、衣類同士が圧迫され、シワがつきやすくなります。洗濯容量の7〜8割を目安にしましょう。洗濯物の量の目安は、下記の記事で解説しています。

こまめに洗濯する
洗濯物をためこまず、こまめに洗濯するほうが、一度に洗う量が少なくなり、シワも減らせます。
洗濯後は、すぐに取り出して干す
洗濯後の放置は、シワが定着する大きな原因です。洗濯が終わったら、すぐに取り出して、シワを伸ばして干しましょう。
すでについてしまったシワの取り方

方法1:もう一度濡らして、短めに脱水する
洗濯後の放置でついたシワは、アイロンをかけても取れにくいことがあります。とくに、乾いてしまったあとは、頑固なシワになっています。その場合は、もう一度洗濯物全体を濡らして、短めの脱水をかけ、湿り気が多い状態でシワをよく伸ばしながら干しましょう。
方法2:霧吹きで濡らして、叩いて干す
出かける前など、急いでいるときは、霧吹きが便利です。
- シワになっている部分に、霧吹きで水を吹きかける
- シワを伸ばしながら、手でパンパンと叩く
- ハンガーにかけて干す
準備している間に、衣類が乾いていることもあります。
方法3:タオルを使って伸ばす
頑固なシワには、タオルを使う方法もあります。シワの部分を水で濡らし、タオルで押さえながら、伸ばして乾かします。
方法4:シワ取りスプレーを使う
外出間際などには、シワ取りスプレーも便利です。シワやにおいのする部分に吹きかけて、軽く手で伸ばし、吊るしておくと、きれいにシワが取れます。
方法5:アイロンやスチームを使う
シャツなど、きちんと感が必要な衣類は、スチームアイロンを使うのが確実です。洗濯表示で、アイロンの温度や当て布の有無を確認してから使いましょう。デリケートな衣類に深いシワがついた場合は、アイロンでも取れにくいことがあるため、クリーニングを利用するのも一つの方法です。
干し方でシワを減らすコツ

厚みのあるハンガーを使う
肩の形が整い、シワができにくくなります。大きめのハンガーを選ぶと、衣類全体にゆとりができ、シワが減ります。
風通しのよい日陰に干す
直射日光は、色あせの原因になることがあります。風通しのよい日陰に干すのが安心です。外干しか室内干しかの使い分けは、下記の記事も参考にしてください。

雨の日や花粉が気になる日は、浴室乾燥を活用する
外干しを避けたい日は、浴室乾燥をオンにして、浴室に干す方法もおすすめです。
洗濯物同士の間隔を空ける
洗濯物同士が密着すると、そこにシワができやすくなります。こぶし1個分以上の間隔を空けましょう。
取り込んだあとも、放置しない
乾いた洗濯物を、取り込んだあと、カゴなどに放置すると、シワが増えてしまいます。すぐに畳むか、ハンガーにかけたまま収納しましょう。一時置き場の作り方は、下記の記事も参考にしてください。

シワ伸ばしで注意したいポイント

- 脱水を短くすると、乾きにくくなる:湿気が高い日や部屋干しでは、生乾き臭の原因になるため、サーキュレーターや除湿機を併用して、早く乾かす。
- 水がしたたる状態で干す場合は、床の濡れに注意する:バスタオルなどを敷くか、浴室で干す
- 強く引っ張りすぎない:ニットやTシャツは、生地が伸びる
- 洗濯表示を確認する:デリケートな素材は、脱水時間やアイロンの温度に指定がある
- 色あせしやすい衣類は、裏返して干す



よくある質問(FAQ)

Q1. 洗濯物のシワを伸ばすには、どうすればいいですか?
A. 干す前に、大きく振る、パンパンと叩く、襟や袖口などを引っ張って伸ばす、の3ステップを行うのが基本です。濡れているうちに伸ばすと、乾いてから取るより、ずっと手間がかかりません。
Q2. 脱水時間は、短いほうがシワになりにくいですか?
A. はい、脱水時間が短いほうが、シワがつきにくくなります。一般的な衣類で1〜2分程度、シワになりやすいシャツ類は、30秒〜1分以内が目安とされています。ただし、乾きにくくなるため、早く乾かす工夫が必要です。
Q3. アイロンなしで、シワを取る方法はありますか?
A. 霧吹きで濡らして叩いて干す、もう一度濡らして短めに脱水して干す、シワ取りスプレーを使う、といった方法があります。
Q4. 洗濯後に放置してしまい、頑固なシワがつきました。どうすればいいですか?
A. もう一度、洗濯物全体を濡らして、短めの脱水をかけ、湿り気の多い状態でシワをよく伸ばしながら干すのが効果的です。
Q5. ニットやTシャツは、パンパン叩いても大丈夫ですか?
A. 強く叩いたり、引っ張ったりすると、生地が伸びてしまいます。軽く形を整える程度にとどめましょう。
まとめ

洗濯物のシワは、洗濯機の中でのねじれ、脱水の強い力、洗濯後の放置、干す前のシワ伸ばし不足など、複数の原因で起こります。もっとも効果的な対策は、干す前の「シワ伸ばし」です。大きく振る、パンパンと叩く、襟・前立て・袖口などを引っ張る、という3ステップを習慣にしましょう。
さらに、脱水時間を短めにする、洗濯ネットを使う、洗濯物を詰め込みすぎない、洗濯後すぐに取り出して干す、といった工夫を組み合わせると、シワを大きく減らせます。
すでについたシワは、もう一度濡らして短めに脱水する、霧吹きで濡らして叩く、シワ取りスプレーを使う、スチームアイロンを使うなどで対処できます。ただし、脱水を短くすると乾きにくくなるため、サーキュレーターや除湿機を使って早く乾かし、生乾き臭を防ぐことも大切です。
毎日の洗濯に、少しの工夫を加えて、アイロンいらずのきれいな仕上がりを目指しましょう。


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