「洗濯が終わって取り出したら、一部だけ乾いたままだった」「濡れていない部分があって、きちんと洗えているのか不安」「白いシャツなのに、汚れが落ちていない気がする」洗濯後に、洗濯物の一部が濡れていなかった経験は、意外と多くの人にあるのではないでしょうか。洗濯機が壊れていないのに、なぜか時々起こるため、「故障?」「洗濯機のせい?」と戸惑う人も少なくありません。
結論から言うと、濡れていない部分ができる主な原因は、洗濯機の故障ではなく、洗濯物の量や入れ方、水位の設定、衣類の素材といった、洗い方の条件にあることがほとんどです。つまり、いくつかのポイントを見直すだけで、洗いムラは防げます。
この記事では、洗濯物に濡れていない部分ができる原因、その場合の対処法、洗いムラを防ぐ洗濯の仕方、給水トラブルのチェックポイント、衣類別の注意点まで、わかりやすく解説します。
洗濯物に「濡れていない部分」ができる主な原因

濡れていない部分がある場合、洗濯機の中で、衣類全体に水(洗剤液)が行き渡っていなかった可能性があります。主な原因は、次のようなものです。
| 原因 | 状況 |
|---|---|
| 洗濯物が塊のまま、ほぐされずに入っている | 中心部分に水が届かない |
| 洗濯ネットに、衣類を詰め込みすぎている | ネットの中身が濡れにくい |
| 洗濯物の量が多い、または水位が低い | 衣類が水に浸かりきらない |
| 水をはじく・浮きやすい衣類 | 新品の衣類、フリースなど |
| 大物(シーツ・毛布など)を、そのまま入れている | 真ん中まで水が届かない |
| 節水設計などで、水の量が少ない | 洗濯物に対する水の比率が低い |
| 給水トラブル | 水が十分に入っていない |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
原因①:洗濯物をほぐさず、塊のまま入れている
洗濯物を、塊のままほぐさずに洗濯機に入れると、衣類がほぐれず、中心部分が濡れにくくなる場合があります。洗濯機に入れる前に、衣類をほぐして、1枚ずつ広げてから入れましょう。
原因②:洗濯ネットに詰め込みすぎている
洗濯ネットに、衣類をぎゅうぎゅうに詰め込むと、ネットの中まで水が回らず、濡れにくくなります。また、洗濯ネットがボール状になるほど詰め込むと、洗濯槽内で片寄りやすくなる原因にもなります。洗濯ネットは、衣類が動けるスペースを残し、複数のネットに小分けにして使いましょう。洗濯ネットの使い方や、裏返して洗う方法は、下記の記事も参考にしてください。

原因③:洗濯物の量が多い・水位が低い
衣類の量が多い場合は、水位を高めに設定する必要があります。とくに、軽くてかさばる衣類が多い場合は、洗濯機が自動で検知した水位が低めに出ることがあります。洗濯物が水にしっかり浸かって、ゆったり泳ぐように回る状態になっているか、目で確認することが大切です。洗濯物の量の目安は、下記の記事で解説しています。

原因④:水をはじく・浮きやすい衣類
新品の衣類や、フリース、ウールなどは、水をはじきやすく、浮きやすいことがあります。そのままでは、洗剤液が洗濯物全体に行き渡りにくくなります。
原因⑤:シーツや毛布など、大物を折りたたまずに入れている
縦型洗濯機は、水を溜めて撹拌するため、基本的に全体が濡れやすい構造ですが、大きなシーツをそのまま入れたり、衣類をぎゅうぎゅうに詰め込んだりすると、真ん中まで水が届かないことがあります。
原因⑥:節水設計で、洗濯物に対する水の量が少ない
最近の洗濯機は、節水の進化で、洗濯物の量に対する水の量の比率(浴比)が低くなる傾向があります。とくに、フリースや毛布など、軽くてかさばる衣類を洗うときは、水が足りず、濡れていない部分ができやすくなります。
原因⑦:給水トラブル(水が十分に入っていない)
洗濯機の給水フィルターにゴミが詰まっていたり、給水ホースが折れていたり、蛇口が閉まっていたりすると、水が十分に出ず、洗濯物が濡れない原因になります。詳しくは、後述の「給水のトラブルをチェックしよう」で解説します。
濡れていない部分ができたときの対処法

まず、洗い直しをする
洗濯後に、濡れていない部分を見つけたら、その衣類は、十分に洗えていない可能性があります。気になる場合は、洗濯物をほぐして、洗い直しましょう。その際は、次に紹介する「洗いムラを防ぐ洗い方」を取り入れてください。
洗剤が直接付着していないかも確認する
乾いた部分に、洗剤が直接ついていると、溶け残りやシミの原因になる場合があります。粉末洗剤などが衣類に付着していないか、確認しましょう。白い汚れが残っているときの対処法は、下記の記事で詳しく解説しています。

においが気になる場合
洗えていない部分が、においの原因になることもあります。においが気になる場合は、酸素系漂白剤でのつけ置きも有効です。詳しくは、下記の記事も参考にしてください。



洗いムラを防ぐ洗濯の仕方

1. 洗濯物をほぐして、広げて入れる
衣類を1枚ずつ広げ、塊にならないよう、洗濯槽の中に入れましょう。ドラム式洗濯機も、衣類をほぐして入れるのが基本です。
2. 水位は、洗濯物に浸かる高さにする
洗濯機の自動水位設定が低いと感じる場合は、目視で水位をチェックし、洗濯物がきちんと水に浸かって、ゆったり回る状態になるまで、手動で水位を調整しましょう。目安は、自動の水位設定の1〜2段上とされています。ただし、水位を上げたときは、水の量に合わせて洗剤の量も調整する必要があります。洗剤の使い方は、下記の記事でも解説しています。

3. 浮きやすい衣類は、給水後に手で沈める
水をはじきやすい、浮きやすい衣類の場合は、洗い工程の給水後に一時停止して、手で衣類を水に沈めてください。水に沈めることで、衣類が水になじみやすくなり、洗濯物全体に洗剤液が行き渡ります。新品の衣類やフリース、ウールなどで起こりやすい症状です。
4. 洗濯ネットは、詰め込まず小分けにする
洗濯ネットには、衣類を詰め込みすぎないようにしましょう。複数のネットに小分けにし、中の衣類が動けるスペースを確保します。
5. 大物は、畳み方・入れ方を工夫する
シーツや毛布など大物は、洗濯機に入れる前に、畳み方や位置を少し変えると、水が全体に回りやすくなります。「大物コース」や、水流が強めのコースを選ぶのも有効です。大物は、他の洗濯物と分けて、単独で洗うほうが、洗いムラを防げます。
6. すすぎ回数を増やす
ドラム式洗濯機であれば、すすぎ1回から2回に増やすだけで、全体に水が行き渡る確率が上がります。
7. 洗濯物を詰め込みすぎない
洗濯容量の7〜8割を目安にし、洗濯物を詰め込みすぎないようにしましょう。
ドラム式洗濯機の場合の注意点

ドラム式洗濯機は、少ない水量で洗う構造のため、衣類の量が多すぎると、水の行き渡りが悪くなる場合があります。次のポイントを確認しましょう。
- 衣類をほぐして入れる(塊のまま入れない)
- 洗濯ネットに詰め込みすぎない
- 衣類の量が多いときは、水位を高めにする
- 軽くかさばる衣類が多いときは、水位が低めに出ることがあるため、設定を見直す
- 水をはじきやすい衣類は、給水後に一時停止して、手で沈める
メーカーによっては、取扱説明書やサポートページで、洗濯後の衣類に濡れていない部分があるときの対処法が案内されています。使用している機種のメーカーの情報も確認してみましょう。
給水のトラブルをチェックしよう

洗濯物の量や入れ方に問題がない場合は、洗濯機の給水に問題がある可能性もあります。次の点を確認してみましょう。
| チェック項目 | 原因・対処 |
|---|---|
| 蛇口が閉まっていないか | 蛇口を開ける |
| 給水ホースが折れ・絡まっていないか | ホースの曲がりや絡まりを直す |
| 給水フィルターにゴミが詰まっていないか | フィルターを掃除する(歯ブラシなどで細かいゴミを取り除く) |
| 給水ホースが外れていないか | 正しく取り付ける |
| 水道管が凍結していないか(冬) | 蒸しタオルをかぶせ、50℃以下のお湯で溶かす |
| 断水していないか | ほかの蛇口からも水が出ないか確認する |
給水フィルターの掃除は、蛇口を閉めて、給水ホースを取り外してから行います。掃除したあとは、ホースを取り付けて、水漏れがないかを確認し、試運転をしましょう。それでも改善しない場合は、洗濯機の故障の可能性もあるため、メーカーや修理業者に相談してください。
洗濯後「濡れたまま」で脱水できないときは

「濡れていない部分がある」とは逆に、脱水がうまくできず、洗濯物が濡れたままになる場合もあります。脱水できないときは、次の4点を確認しましょう。
- 洗濯物の片寄り・量:洗濯物をほぐし、均等に配置し直す
- 排水口・排水ホースの詰まり:掃除する
- 糸くずフィルターの汚れ:ゴミを取り除く
- 蓋の閉じ忘れ:しっかり閉める
洗濯ネットがボール状になるほど詰め込むと、脱水時に片寄りやすくなります。また、洗剤の入れすぎは、排水ホースに汚れとして付着する原因にもなります。洗濯槽の汚れが気になる場合は、下記の記事で、槽洗浄の手順を解説しています。

衣類別・濡れムラを防ぐポイント

| 衣類 | ポイント |
|---|---|
| 新品の衣類 | 水をはじきやすいため、給水後に手で沈める |
| フリース・ウールなど | 浮きやすいため、水位を高めにし、手で沈める |
| シーツ・毛布 | 畳み方を変える、大物コースを使う、単独で洗う |
| タオル | 塊のまま入れず、ほぐして入れる |
| ネットに入れた衣類 | ネットに詰め込まない、小分けにする |
| ダウン・撥水加工の衣類 | 洗濯表示を確認し、専用の洗い方を守る(洗濯表示は「洗濯物 取り扱い表示」の記事で解説) |
衣類の洗濯表示を確認して、使えるコースや洗い方を守ることも大切です。
洗濯前にできる簡単チェックリスト

洗濯機のスタート前に、次の項目を確認する習慣をつけましょう。
- 衣類をほぐして、広げて入れたか
- 洗濯ネットに詰め込みすぎていないか
- 洗濯物の量は、洗濯容量の7〜8割以内か
- 水位は、洗濯物がしっかり浸かる高さか
- 洗剤の量は、水位に合っているか
- 浮きやすい衣類・新品の衣類は、手で沈める準備をしているか
- 大物は、単独、または畳み方を工夫しているか
よくある質問(FAQ)

Q1. 洗濯機が壊れているのでしょうか?
A. 洗濯機が壊れていなくても、洗濯物の入れ方や水位の設定、衣類の素材が原因で、濡れていない部分ができることがあります。まず、入れ方・水位・給水を確認してみましょう。
Q2. 濡れていない部分があった洗濯物は、洗い直したほうがいいですか?
A. 十分に洗えていない可能性があるため、気になる場合は、洗い直しましょう。汚れやにおいが気になる場合は、酸素系漂白剤のつけ置きも有効です。
Q3. 新品の服で、濡れていない部分が出やすいのはなぜですか?
A. 新品の衣類や、フリース、ウールなどは、水をはじきやすく、浮きやすい傾向があるためです。給水後に一時停止して、手で水に沈めると、洗剤液が行き渡りやすくなります。
Q4. 洗濯物は、どのくらい入れると適量ですか?
A. 洗濯容量の7〜8割程度が目安です。衣類の量が多い場合や、軽くかさばる衣類が多い場合は、水位を高めにしましょう。
Q5. 水位を手動で上げても大丈夫ですか?
A. 洗濯機によって、手動で水位を設定できる機種があります。水位を上げたときは、洗剤の量も水位に合わせて調整してください。詳しくは、取扱説明書を確認しましょう。
まとめ

洗濯物に濡れていない部分ができる主な原因は、洗濯機の故障ではなく、洗濯物をほぐさずに塊のまま入れている、洗濯ネットに詰め込みすぎている、洗濯物の量に対して水位が低い、新品の衣類やフリースなど水をはじく・浮きやすい衣類を洗っている、大物をそのまま入れている、節水設計で水の量が少ないといった、洗い方の条件にあります。
対処法は、衣類をほぐして広げて入れる、水位を洗濯物に合わせて高めにする(洗剤の量も調整する)、浮きやすい衣類は給水後に一時停止して手で沈める、洗濯ネットは詰め込まず小分けにする、大物は畳み方を工夫して単独で洗う、すすぎ回数を増やす、洗濯物を詰め込みすぎない、の7つです。
それでも改善しない場合は、給水フィルターのゴミ詰まり、給水ホースの折れや外れ、蛇口の閉め忘れ、凍結や断水といった、給水トラブルを確認しましょう。濡れていない部分がある洗濯物は、十分に洗えていない可能性があるため、洗い直すと安心です。
洗濯前の簡単なチェックを習慣にして、洗いムラのない、清潔な洗濯を続けましょう。


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