車を所有している方が引っ越しをする際、忘れてはならない手続きのひとつが「車庫証明」の変更です。
「車庫証明はどこで手続きすればいいのか」「期限はいつまでなのか」「必要な書類は何か」こうした疑問を抱えている方は少なくありません。
車庫証明の手続きには法律上の期限が定められており、期限を過ぎてしまうと罰則の対象になる可能性もあります。実際に、保管場所の確保等に関する法律により、保管場所の変更から15日以内の届出が義務付けられており、届出を怠ると罰金の対象となるとされています。
この記事では、車庫証明の引っ越し手続きの流れ、必要書類、期限、2025年の法改正のポイントまで、初めて手続きをする方にもわかりやすく解説していきます。
車庫証明とは何か

車庫証明の正式名称と役割
車庫証明の正式名称は「自動車保管場所証明書」といい、車の保管場所(車庫)を示す書類です。新車や中古車を購入する時、車を譲り受ける時、車の所有者が引っ越した時(同じ車に乗り続けていても必要)など、さまざまな場面で発行が求められます。
なぜ引っ越しの際に必要になるのか
車庫証明は、車の保管場所である「使用の本拠の位置」と紐づいて管理されています。引っ越しによってこの使用の本拠の位置が変わった場合、新しい住所を管轄する警察署で車庫証明を取り直す必要があります。

車庫証明の手続きが必要なケース・不要なケース

車庫証明が必要な車種
車庫証明が必要なのは、主に普通自動車の場合です。一方、軽自動車は新しい車検証の制度になってから警察署での手続きに変わったため、車庫証明という形式では不要になっています。ただし、軽自動車であっても保管場所に関する届出が不要というわけではありません。
軽自動車の場合の手続き
軽自動車の場合は、車庫証明ではなく「保管場所届出」という別の手続きが必要になります。こちらは、車庫証明ではなく保管場所届出の申請手続きをする必要があります。ただし、人口が10万人未満の市町村や、都市部から30km以上離れた市町村など、一定の条件を満たす地域では、この届出自体が不要になるケースもあります。
車庫証明が不要な「適用除外地域」
人口の少ない村など、路上駐車の問題が起こりにくいとされる地域では、車庫証明の制度自体が適用されない「適用除外地域」に指定されている場合があります。適用除外地域に該当する場合は、車庫証明自体が不要となり、住所変更手続きも不要になります。ただし、適用除外地域は都道府県ごとに定められているため、自己判断は避け、引っ越し先が該当するかどうかを管轄の警察署のホームページで確認することが望ましいとされています。
車庫証明の取得に必要な書類

基本的な必要書類
新しい車庫証明書を取得する際には、以下の書類が必要になります。
- 自動車保管場所証明申請書
- 保管場所の所在地・配置図(地図)
- 現住所が確認できる書類
- 自認書(自分の土地に駐車する場合)または使用承諾書(駐車場を借りている場合)
古い車庫証明書、交付申請書、保管場所の所在地の地図、現住所が分かる書類、そして自認書または使用承諾書が必要になります。
申請先
新しい車庫証明書は、引っ越し先の住所を管轄している警察署で申請します。管轄の警察署は自治体によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
車庫証明の手続き期限と罰則

手続きの期限は15日以内
自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)により、保管場所の変更から15日以内の届出が義務付けられており、届出を怠ると罰則の対象となる可能性があります。
早めの申請が推奨される理由
申請後、証明が交付されるまでに時間を要するため、即日での取得はできません。そのため、できれば引っ越し後1週間を目安に申請するのが望ましいとされています。
車検証の住所変更との関係
車庫証明を取得した後は、車検証の住所変更(変更登録)も必要になります。道路運送車両法に基づき、住所変更があった日から15日以内の届出義務があり、届出を怠った場合は罰金の対象となるとされています。車庫証明の取得には数日かかるため、車検証の記載変更も含めて考えると、車庫証明の取得はさらに前倒しで申請しなければならない点に注意が必要です。
2025年4月の法改正で変わったポイント

保管場所標章の廃止
車庫証明に関する制度は、2025年4月に大きな変更がありました。2025年4月1日の法改正により、車庫証明取得時に交付されていた保管場所標章(ステッカー)が廃止されました。
手続き面での変化
この法改正に伴い、標章交付申請書(正・副)の提出が不要になり、申請書類は自動車保管場所証明申請書(正・副)の2枚のみとなりました。また、標章交付手数料も不要になり、申請時に支払う手数料は証明申請手数料のみとなっています。
以前は車のフロントガラスなどに保管場所標章のステッカーを貼る必要がありましたが、この法改正によってその手間が省かれた形です。手続きが簡略化された分、書類の準備もしやすくなったといえるでしょう。
車庫証明取得後に必要な手続き

車検証の住所変更(変更登録)
車庫証明を取得したら、次に車検証の住所変更を行います。車検証の住所変更を行う前に、新しい住所に変更した後の車庫証明書を取得しておく必要があります。普通自動車の場合は、新しい使用の本拠の位置を管轄する運輸支局で手続きを行います。
自賠責保険の住所変更
車検証の住所変更に加えて、自賠責保険で登録している住所も変更する必要があります。うっかり見落としがちな手続きですが、保険関連の書類が正しく届くようにするためにも忘れずに対応しましょう。
運転免許証の住所変更もあわせて行う
車関連の手続きと合わせて、運転免許証の住所変更も必要になります。運転免許証は日常的に身分証明書として使う機会が多いため、優先的に済ませておくことをおすすめします。
車庫証明の手続きをスムーズに進めるコツ

引っ越し前から必要書類を確認しておく
車庫証明の取得には、駐車場の使用承諾書など、大家さんや駐車場の管理会社に記入してもらう必要がある書類も含まれます。引っ越し前の段階から、必要書類の準備を進めておくと、当日以降の手続きがスムーズになります。
スケジュールを逆算して申請する
車庫証明の取得から車検証の住所変更まで、一連の手続きには数日単位の時間がかかります。15日という期限から逆算し、引っ越し後できるだけ早いタイミングで手続きに着手することが、期限内に確実に対応するためのポイントです。
まとめ

車庫証明の引っ越し手続きは、法律上の期限が定められている重要な手続きです。本記事のポイントを振り返ります。
- 車庫証明は普通自動車の引っ越しに必要な手続きで、軽自動車は「保管場所届出」という別の手続きになる
- 手続き期限は保管場所の変更から15日以内で、届出を怠ると罰則の対象となる可能性がある
- 2025年4月の法改正により、保管場所標章(ステッカー)の交付と関連手数料が廃止された
- 車庫証明取得後は、車検証の住所変更や自賠責保険の住所変更もあわせて必要になる
車の住所変更手続きは期限が明確に定められているため、他の引っ越し準備と並行して、早めにスケジュールを組んで対応することが大切です。
手続きの準備と合わせて、引っ越し業者選びも早めに進めておくことをおすすめします。複数社の見積もりを比較することで、費用面での失敗を防ぎやすくなります。
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