住宅ローンの賢い借り方・返し方 損しないためのテクニック

住宅ローン

同じ時期に同じ金額を同じ期間だけ
住宅ローンを借りた場合、
総返済額はどうなると思いますか?

答えは、借り方・返し方で総返済額は全然違います。

ほとんど同じ条件で住宅ローンを組んだにも関わらず
得する人と損する人が出てきます。

ほんのちょっとしたテクニックですが、
知っているのと、知らないとでは、
支払い金額に大きな差ができてしまいます。

このページでは、住宅ローンで損しないための
賢い借り方・返し方についてご紹介します。

Contents

不景気のときは固定金利がオススメ


住宅ローンを組むときに
固定金利変動金利
どちらで借りるべきだろう?と悩むと思います。

今借りるのであれば、下記2つの理由で
固定金利で借りることをオススメします。

これ以上金利が下がることはない


銀行にとって金利=収入です。

収入がなければ、銀行員は食べていくことができません。

そのため、金利が0%に限りなく近くなることはあっても
0%になることは、まずありません。

現在の金利を見てみると、
銀行によって多少違いますが

変動金利は年0.4%~0.7%
固定金利は年1.3~2.45%

となっています。

この金利の中に銀行の経費+収益が含まれていますが、
現在の金利は、ほぼ経費のみとなっているため、
これ以上金利が下がることは、まずありえません。

マイナス金利政策やゼロ金利政策により、
住宅ローンの金利は底をついています。

金利が上がる可能性は十分にある


金利が下がらなくても、現状を維持するのであれば
変動金利の方が得なのでは?と思うかもしれません。

確かに、現状の低金利のまま35年間続くのであれば
変動金利の方がお得だと思います。

しかし、35年間も低金利が続く保証は、どこにもありません。

むしろ、金利は上がる可能性が非常に高いです。

なぜなら、現在の低金利が実現しているのは、
日銀が行う金融政策の影響が大きいからです。

現在日銀は
固定金利に対してはゼロへ誘導する量的緩和政策
変動金利に対してはマイナス付ゼロ金利政策

をとっています。

日銀が、これらの金融緩和政策をやめると
一気に金利が上がることが予想されます。

先に金融緩和政策をやめたアメリカの例を
見てみましょう。

アメリカは量的緩和政策を2014年10月、
ゼロ金利政策を2015年12月に終了させました。

その結果、
2015年12月に0.25%上昇し、金利は0.5%
1年後の2016年12月に、さらに0.25%上昇し、金利0.75%
その後は3ヶ月から6ヶ月おきに0.25%ずつ上昇し、
2018年6月には2%にまで上昇しました。

わずか2年半で金利が8倍にまで膨れ上がっています。

このように日銀のさじ加減一つで
金利は大幅に上がる可能性を秘めています。

フラット35を安く借りるコツ


固定金利の商品であるフラット35は
借り方を工夫することで、安く借りることができます。

下記3つ全て実現すれば、かなりの節約になります。

性能の良い家を建てる


フラット35には、フラット35の借り入れ金利から、
さらに0.25/年金利が安くなる
・フラット35S Aプラン(当初10年間金利引下げ)
・フラット35S Bプラン(当初5年間金利引下げ)

と言うプランがあります。

この0.25%/年の優遇金利を受けるには、
4つの分野に定められた技術基準のうち、
いずれか1つ以上の基準を満たす必要があります。

【フラット35】Sで対象となる4分野の住宅性能
・省エネルギー性
・バリアフリー性
・耐震性
・耐久性・可変性

 

家の快適性は上がり、
さらに金利も安くなるので、
フラット35Sの技術基準を満たす
性能の良い家を建てる方がお得です。

頭金が1割ないならプロパーローンを利用する


フラット35は融資率が
「9割以下」「9割超」かによって
金利が約0.4%も変わります。

融資率とは

融資率とはマイホーム費用総額に対する住宅ローン借り入れ額の割合を指します。

例えば
マイホーム費用:3,000万円
自己資金:300万円
住宅ローン借入額:2,700万円
の場合、2,700万円÷3,000万円=0.9(9割)となり、
融資率9割以下の金利で借り入れることができます。自己資金が300万円未満の場合は、融資率が9割を超えるため、
9割以下の金利よりも0.4%金利の高い9割超の金利で
住宅ローンを組むことになります。

 

頭金を1割用意できるのであれば、9割以下の金利で
融資を受けるのが、一番お得です。

では、頭金を1割も用意できない場合は、
9割超の金利で借りるしかないのでしょうか?

実は、あるテクニックを使うことで
頭金を1割用意できなくても
9割以下の金利で借りる方法があります。

そのテクニックとは、プロパーローンで
頭金1割部分を借り入れする方法です。

そうすることで、残額を9割以下の金利で住宅ローンを
組むことができます。

プロパーローン自体の金利は住宅ローンよりも高いですが、
全額住宅ローンで借り入れするよりも
プロパーローンと組み合わせて借りた方が
総返済額は安くなります。

プロパーローンを使う場合と使わない場合の比較
【条件】
マイホーム費用:3,000万円
融資率9割以下の金利:年1.370%
融資率9割超の金利:年1.810%
プロパーローンの金利:4%
借り入れ期間:35年
【全額フラット35で住宅ローンを組んだ場合】
支払い利息総額:10,520,841円
住宅ローン返済額:40,520,841円・・・(1)
【プロパーローンと組み合わせて借りた場合】
・プロパーローンで300万円借り入れ(1割)
支払い利息総額:2,578,640円
住宅ローン返済額:5,578,640円・・・(2)
・フラット35で2,700万円借り入れ(9割)
支払い利息総額:7,003,473円
住宅ローン返済額:34,003,473円・・・(3)
((2)+(3)=合計金額)
5,578,640円+34,003,473円=39,582,113円・・・(4)((1)-(4)=差額)
40,520,841円-39,582,113円=938,728円

プロパーローンと組み合わせることで
938,728円も安く借り入れることができます。

 

住宅ローンは満額実行し、即プロパーローンを繰り上げ返済する


自己資金が融資率の1割に満たなくても、
ハウスメーカー等に対して着手金を
支払っていると思います。

何も言わず、そのままにしていると
この着手金は、頭金として使われてしまいます。

自己資金を頭金として使う方法もありますが、

頭金として使うよりも繰上げ返済として
使うほうが圧倒的にお得です。

自己資金を頭金に充てた場合と繰り上げ返済に充てた場合との比較
【条件】
マイホーム費用:3,000万円
自己資金:100万円
融資率9割以下の金利:年1.370%
プロパーローンの金利:4%
借り入れ期間:35年
【頭金にした場合】
・プロパーローンで290万円借り入れ(1割)
支払い利息総額:2,492,783円
住宅ローン返済額:5,392,783円・・・(1)
・フラット35で2,610万円借り入れ(9割)
支払い利息総額:6,770,053円
住宅ローン返済額:32,870,053円・・・(2)
(自己資金+(1)+(2)=合計金額)
1,000,000円+5,392,783円+32,870,053円=39,262,836円・・・(3)
【繰上げ返済した場合】
・プロパーローンで300万円借り入れ(1割)すぐに100万円繰上げ返済
支払い利息総額:719,085円円
住宅ローン返済額:3,719,085円・・・(4)・フラット35で2,700万円借り入れ(9割)
支払い利息総額:7,003,473円
住宅ローン返済額:34,003,473円・・・(5)

((4)+(5)=合計金額)
3,719,085円+34,003,473円=37,722,558円・・・(6)

((3)-(6)=差額)
39,262,836円-37,722,558円=1,540,278円

本当にちょっとした工夫ですが、
1,540,278円も支払い金額に差がでます。

 

上記のように、自己資金は
頭金として使うよりも、繰り上げ返済として使った方がお得です。

そのため、住宅ローンは満額実行し、
ハウスメーカー等に渡した着手金は返金してもらい、
繰り上げ返済に使いましょう。

金融機関同士で競争させて金利を値切る


意外と知られていませんが、
実は、借り入れ金利も値切ることができます。

しかし、何の根拠資料も用意せず
「金利を安くしてください!!」と
交渉しても、安くしてもらうことはできません。

金利を値切るには、各金融機関の情報を
仕入れておく必要があります。

そこで便利なのが、こちらのサイトです。



住宅ローン一括比較してくれて、あなたにピッタリの住宅ローンプランを無料で作成することができます。

また、価格交渉する際には、
住宅ローンの事前審査に通っていなければ、
交渉のテーブルにのせることができません。

しかし、各銀行で、一行一行まわって
事前審査の手続きをしようとすると、
手間も時間もかかります。

住宅ローン一括審査申込
を利用すれば
一度の入力で6銀行に対して審査の申し込みをすることが可能です。

余計な手間をかけずに各金融機関の比較・申請を
することができるので、ぜひ利用してみてください。

借り入れ後は、借り換えも視野に入れておく


固定金利で借り入れをした場合、そんなに頻繁に
借り換えについて検討をする必要はありませんが、
急激に金利が動いた場合や、数年おきには
借り換えを検討しましょう。

現在は、便利なサイトがあり、
実際に住宅ローンを借り換えたら、どれだけ
お得になるのかシミュレーションすることができます。



「住宅ローン借り換えセンター」
であれば
20以上の銀行を複数比較した上で
最も安い金利の銀行を提案してくれます。

また、必要であれば、借り換えに必要な面倒な手続きの
ほとんどを代行してくれます。

こちらのサイトを使って、住宅ローンの借り換えまで
全て行った場合は、報酬を支払わなければいけません。

しかし、成果報酬型なので、借り換えが成功しない限りお金を
支払う必要がありませんので、安心して利用することができます。

まとめ


繰り返しになりますが、住宅ローンは
同じ時期に、同じ金額を同じ期間借りても
借り方によって総返済額がガラリと変わります。

金利で余計に高いお金を支払うのは、
本当に無駄です。

今回紹介したテクニックを活用して、
住宅をグレードアップしたり、
家具・家電の購入費に充てるなど、
浮いた分を自分達のために有効活用してください。

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